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≪医師監修≫子宮体がん再発・転移の症状、治療、生存率、予防方法について

更新日:2018/02/01

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かつて日本で子宮がんといえば、子宮頸がんが大半を占めていました。しかし時代とともに子宮体がんが増え、2010年には患者数が子宮頸がんを上回り、その後も増加しています。背景には、結婚・妊娠年齢の上昇、未出産の女性が増えたこと、また、食生活の欧米化により肥満、糖尿病、高血圧などになる人が多くなったことが考えられています。今回は、子宮体がん再発・転移の症状、治療、生存率、予防方法について、お話します。


記事監修医師鈴木光明先生  

【 記事監修 】
 新百合ヶ丘総合病院がんセンター センター長
 鈴木光明 先生


●子宮体がんとは
●再発・転移とは
●再発・転移する確率と生存率
●再発・転移しやすい部位と症状
●再発・転移した場合の治療方法
●再発・転移の予防方法
●まとめ


子宮体がんとは

子宮は、膣から続く入口部分の「子宮頸部」とその奥にあって胎児を宿す「子宮体部」に分けられます。子宮頸部にできるのが「子宮頸がん」、そして子宮体部にできるのが「子宮体がん」です。


子宮体がんには、エストロゲン(女性ホルモン)の刺激が長く続くことで起こるタイプと、エストロゲンとは関係のない原因で発症するタイプの大きく2つがあり、エストロゲンが関係するタイプが約8割を占めています。年齢的には、40歳代後半から増加し、50代から60代にピークを迎えます。かつて日本で子宮がんといえば、子宮頸がんが大半を占めていました。しかし時代とともに子宮体がんが増え、2010年には患者数が子宮頸がんを上回り、その後も増加しています。


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再発・転移とは

再発は、手術などの治療によって目にみえるがんがなくなった後、再びがんが出現することをいいます。がんがあった部位に出現する場合と、そこから離れた場所に「転移」として見つかることもあり、これらを含めて「再発」と呼びます。子宮体がんでは、子宮や卵巣を摘出した後に、骨盤内に再発する「局所再発」と、肺や肝臓、骨など骨盤の外の臓器に転移する「遠隔転移」の2つがみられます。


再発の時期はまちまちですが、子宮体がん治療ガイドライン(2013)には「初回治療から約3年以内に発見されることが多い」と記載されています


再発・転移する確率と生存率

再発する確率は、病期(ステージ)、組織型、手術の完遂度などによって異なり、明確なエビデンスは得られていません。例えば、手術療法のみで治療した子宮体がんステージⅠでは、再発率がおよそ10%ですが、組織学的分化度が低分化(G3:グレード3)、がんの浸潤が筋層の1/2を超えている(ステージⅠC期)場合には、再発率が高まるといわれています。


ちなみに、子宮体がん全体の5年相対生存率は、ステージⅠで94.8%、Ⅱで90.6%、Ⅲで66.0%、Ⅳで18.6%と報告されています。生存率から類推すると、再発率は、ステージⅠ、Ⅱではおよそ5%から10%、ステージⅢでは35%から40%、ステージⅣでは80%から85%と推測されます


ステージ

5年実測生存率(%)

5年相対生存率(%)

91.9

94.8

88

90.6

63.8

66

17.8

18.6

不明

72.9

75.8

82.2

84.9

がん研究振興財団「がんの統計2015」全国がん(成人病センター協議会加盟施設における5年生存率、2004~2007年診断例より引用)


再発・転移しやすい部位と症状

局所再発としては、骨盤内、膣が多く、遠隔転移では肺や骨などが好発部位です。


局所再発の初期には、ほとんど自覚症状はありませんが、膣(断端部)に再発した場合は、出血(性器出血)が起こることもあります。遠隔転移では、臓器によって症状が異なります。いずれにしても再発の初期には症状は出ませんから、早期発見のためには、定期的な検診が欠かせません。


再発・転移した場合の治療方法

再発・転移した子宮体がんの治療はかなり難しいものになります。患者さんの状態、がんの広がり、再発部位などに応じて、放射線療法、化学療法、ホルモン療法などが行われます


再発が骨盤内に限局し、しかもがん病巣が1個(もしくは2個ぐらいまで)なら、切除可能なこともあり、再手術を考慮することもあります。また、初回治療の際、外科手術しか行っていないケースで、がんが骨盤内に限局していれば、放射線療法によって好結果を得られることもあります。


再発・転移の予防方法

手術後、追加治療を行っても再発を完全に予防することはできません。このため、治療後は定期的に通院し、検診を受けることが欠かせません。検診により、早期発見・早期治療に結びつけられます。子宮体がん治療ガイドライン(2013)では、検診の目安として、①手術後1年から3年目は1か月から3か月ごと、②4、5年目は半年ごと、③6年目以降は1年ごと、が推奨されています。


まとめ

子宮体がんは急増しており、20年前に比べると、患者数は4倍以上になっています。特に、閉経後、肥満、不正出血がある、妊娠・出産の経験がない、あるいは少ない、更年期障害の治療などでエストロゲン補充療法を行っているといった方は、子宮体がんのリスクが高いので注意が必要です。

子宮体がんで手術などの治療を受けた人は、再発の早期発見のため、定期的な検査を欠かさないようにしましょう。

※本記事の内容は掲載時点の情報であり、最新の情報とは異なる場合があります。予めご了承ください。


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